『パ』『タ』『カ』と口腔期の関係
食事前の準備体操の一環として、『パ』『タ』『カ』を連続で発声することを取り入れている病院・施設等は結構多いのではないでしょうか?
もしくは、パタカを含む短文を発声したり。
例えば、『パンダのタカラモノ』だったり。
では、なぜ『パ』と『タ』と『カ』なのか?
すべての音韻は、声帯や口蓋(上顎)や舌や口唇の動きで作られています。
それでパタカをみていくと…
まず『パ』は、口唇を一度しっかり閉じて、勢いよく開くと同時に発声します。
食事でも食べ物を口に取り込んだ後は飲み込むまで、口唇はしっかり閉じる必要がありますよね。
次に『タ』は舌尖を上顎の歯茎(裏)に一度しっかりくっつけて、離すと同時に発声します。
食物を咽頭に送り込む際は、舌を口蓋に押し付けながら前方から後方へ送り込んでいくので、そのスタート地点になりますね。
最後に『カ』ですが、これは奥舌を口蓋に一度しっかりくっつけて、離すと同時に発声します。
これは、食物を咽頭に送り込むゴール地点になりますね。
という訳で、摂食・嚥下の口腔期の動作に『パタカ』の構音動作が似てるので、準備体操に取り入れてるんですね。
食前に大きな声で発声するのは呼気筋も声帯も使いますし、強い気流は痰の移動を促すので、準備体操としては理にかなっていると思います。
ちなみに『バダガ』でもいいんですけどね。