喉頭下垂と喉頭挙上不全の触診による評価

喉頭下垂や喉頭挙上不全を確認する為には、舌骨と甲状軟骨の触診が必要ですが、その具体的方法を今回は書きます。

 

まずは下記の手順①~⑤を踏みます。

 

①座位またはギャッジ60度以上で、頚部前屈位(顎と胸の間は約4横指)にポジショニング

②人差し指で甲状軟骨の切痕部を確認

③更にその上の硬い骨=舌骨を確認

④U字型の舌骨を親指と人差し指でつまんで確認

⑤舌骨と甲状軟骨間の距離も人差し指で確認

 

できましたか?

 

この④の過程で舌骨の位置を確認しています。

 

U字型の舌骨を親指と人差し指で平行に挟んだとき、挟んだ指の上面が下顎骨に触れたらOKです。

 

逆に1横指以上の間があると明らかに下垂してるといえます。

その中間もあります。

 

次に⑤の過程で舌骨と甲状軟骨間の距離を確認してますね。

 

甲状軟骨の切痕部に人差し指で触れたとき、同時に舌骨も触れたらOKです。

 

逆に1横指以上の間があれば、明らかに下垂しているといえます。

これも、その中間もあります。

 

 

もちろん、男女差や個人差がありますので、可能な限り触診して経験を積むことが大切だと思います。

 

 

次に喉頭挙上範囲の触診ですが、これは難しくないですね。

 

甲状軟骨の切痕部に人差し指ないし中指を当てて、嚥下の際、喉頭が1横指以上(健常者では1横指半と言われてます)挙上するかどうかを確認します。

 

これも健常者の触診を沢山して、挙上の速度や力などの感触もつかんでおくとより良いですね。

 

 

参考文献:『嚥下の見える評価をしよう!頸部聴診法トレーニング/大野木 宏彰 著』

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