WAIS-Ⅲにおける動作性知能の王様
WAIS-Ⅲは、言語性検査と動作性検査で構成されているのですが、動作性検査のいくつかある下位検査のなかに『組み合せ』という下位検査があります。
この『組み合せ』検査の評価点は、結果(動作性IQや全検査IQ)には直接的に反映されないのですが、その代わり、何か他の下位検査が出来なかった時の代替として、この『組み合せ』の評価点を当てはめることが出来るのです。
例えば、『符号』という下位検査が、利き手の麻痺などにより出来ない場合、その代わりに『組み合せ』の評価点を『符号』の評価点として当てはめることが出来るのです。
ということは、この『組み合せ』は動作性知能の総合力を反映しているのではないかと。
大袈裟に言うと、動作性知能の王様みたいな検査だなと思いました。
ちなみに、この『組み合せ』検査ですが、これはパズルみたいなもので、一例を挙げると、動物の象の形を数ピースに切り分けたものを完成の形(この一例の場合、象)は伝えずに被検者に組み合せてもらうというものです。
動作性知能を伸ばすためにパズル系の玩具は、幼児教育にもいいのではないでしょうか。
理系の数学が出来る人は、頭がいい人ってイメージがあるのですが、数学はパズルみたいなもんだって言いますし、やっぱり関連があるのかな…。