飲水の可否と服薬の判断方法
飲水が出来るかどうかの判断は、私の場合、改定水飲みテスト(MWST)を行って、次に6ccの冷水で試します。
OKなら、更に水飲みテストを3回をして、それもOKならトロミなしで飲水可と評価しています。
どこかでダメなら、とろみ水(とろみ茶)で同様にして、とろみ付き水分の飲水可否を判断します。
6ccの後にいきなり30ccの水飲みテストを行う理由は、経験上30ccの水を飲んでもらう場合も3回くらいに分けて飲む人が多いので、だいたい一口10ccずつくらい飲めたら水飲みテストはクリア出来ると考えているからです。
3ccの後にいきなり30ccはリスクが高いし、かといって刻み過ぎても検査者も被検者も煩わしいし負担と思うからです。
服薬に関しては…
・間接訓練レベル(藤島Gr.2) → 服薬不可。
・直接訓練レベル(藤島Gr.3) → 服薬は基本避けた方がよいが、STの指導で可能なことあり。
・お楽しみ程度~一部経口摂取可能(藤島Gr.4~6) → 服薬可。とろみ水かゼリーに混ぜて丸飲みがベター。
口腔や咽頭の残留に注意。
・嚥下食で3食経口摂取可能(藤島Gr.7) → 服薬可。散剤がベター。液剤はとろみ付けが必要。
・全粥・刻みとろみ食以上を経口摂取可能(藤島Gr.8~9) → 錠剤・カプセルに関わらず服薬可。液剤のみ注意。
と、判断しています。
口腔や咽頭の残留に注意が必要な場合は、口腔内なら視認を忘れないようにしてください。
咽頭は視認できないため、服薬後にとろみ水やゼリーを十分に摂取してもらい、咽頭クリアを図るか、
場合によっては、吸引を行うことも必要かと思います。
また、唾液誤嚥のない方、少量なら飲水可能な方、服薬拒否傾向な方、覚醒不良な方に関しては、OD錠(口の中に入れると唾液で解ける製剤)での服薬を検討するのもよいかと思われます。